釜銅PANのご感想〜1ヶ月を経て〜

かまどPANを製作しお送りして1ヶ月が過ぎた頃、何かご質問や困っていることがないかメイルで連絡を差し上げたところ、ご感想をいただきました。

いつもは作り手からの発信がほとんどですが、実際に購入して使ってみた方からの感想は、ご検討されている方には、もしかしたら、作り手以上に説得力があるのかも知れない。

ぜひHPの方へ掲載させていただけませんか?とお願いしたところ、快諾して頂きました!(ありがとうございます!!)

お写真もご一緒に送ってくださり、「やはり使っているうちに、銅には変化が出ました。こんな様子で良いのでしょうか?」とのこと。

写真は1カ月使用されたカマドPAN。もちろん全然問題はありませんでした◎ 銅に火を当てると、色は変わってきますので・・・。写真を見た私たちには、大切に使ってくださっていることが十分に感じられました。

以下、ご感想の部分のみ、そのままを掲載させて頂きます。

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・・・・・おかげさまで、銅鍋との生活も徐々に日常になりつつあります。

とはいえ、炊き方はまだ試行錯誤の連続で、我が家のセンサー付きのガス器具との相性もあり、未だなかなかに難しいものです。

最初はタイマーをかけたり、ビクビクと早めに火を止めたりしていたのですが、この銅鍋炊きだと少しのコゲも味のうちで、あとの手入れも剥がれが良くて問題ないということがわかってきたので、今夜こそは時間ではなく、しっかり堪えて、ぱちぱちと聞こえてきてから火を止めてみようと決心しています。

おすすめの煮物も既に何度かやりました。

本当にこっくり美味しくできるし、味のしみ具合が早いように感じます。

ご飯については、まだ私的には課題もありますが、家族には大好評!

我が家はまだ新米前で、一年でいちばん味が落ちているはずなのですが、このお鍋は危険だ、ヤバいなどと言いながら本当に良く食べてくれます。

新米になったら浸水時間もまた変わるのでしょうし、これからもこの銅鍋と一緒に、一期一会のご飯を楽しんで生活してまいりたいと思っています。・・・・・

セミオーダー釜銅PAN

ずっとご飯を炊く銅鍋を探されていた方が、Kanadeのホームページに辿り着いてくださいました。鍛金の絞り技法で製作した銅鍋は、価格も決して安いものではないですし、できれば実物を見て納得して注文したいと思うでしょう。私たちも自信を持って、使って頂きたいものだと思い製作していても、可能であれば、出来るだけ実物を見てご注文いただきたいと思っています。 

横浜在住の方で「どこかでこの鍋を見ることはできないでしょうか?」とご連絡いただいたのは、偶然にも横浜で展示をする数日前でした!横浜で展示をするのも初めてで、なんという巡り合わせ!!もちろん、実物を見て、検討しますで終わることも想定内でしたが、それはそれで良し。張り切って、我が家の使用中のカマドPANを持参しました。

お客様のご希望は、

○現在ご夫婦お二人での暮らしのため、3合サイズで。

○銅板の厚みを定番の1.5mm より厚めの 2mmで製作

○吹きこぼれがないよう、本体の立ち上がりを5ミリ高く

○そこの丸みをもう少し丸くしてほしい

など、出来る範囲で、最終的な判断はこちらに任せてくださるということで、セミオーダーを受けさせてもらいました。

吹きこぼれない立ち上がりは、私たちももう少し高い方がいいと思っていましたので、5ミリ高くしたものを定番にしています。

さすがに2ミリの銅板で製作したカマドPANは重厚感も◎ 銅板を絞りという技法で、時間と手間を惜しまず、“手跡が残るもの”どころか、どこをとっても見ても“手跡しかない”銅鍋です。

お客様には、数回、途中の工程の写真や、作業動画をメイルでお知らせしています。少しでもKanadeのものづくりや、手仕事・伝統技法で製作していることを知っていただければ、これから先、永く鍋を使っていただく時間も、さらに愛おしくなるような気がするのです。

ただ、本当は銅板を当てがねで打ちながら成形する絞りの時を動画に撮りたいのですが、作り手に気が散るので、、と言われるため、そこがなかなか撮影できないのが、トホホ、、、です笑

その他、蓋のKanadeリベットハンドル(取っ手)の台座の真鍮は、以前は取手と一体化していましたが、今回からは大きめにしてみました。今後、これでいくと思います。蓋表面の鎚目も写真では分かりにくいのですが、一手間加え、強度とデザインを兼ねたものに・・・。最近気に入っている鎚目の打ち方です。

ご飯だけでなく、煮物にもスープにも◎の、カマドPAN。錫引きしてあって、蓋があることで、グンと使える料理の幅も広がる。

我が家では、やはりご飯は他に炊飯用の鍋があっても、ついついこの鍋に手が伸びるので、もっぱらご飯ばかり炊いていますが・・・笑

#銅鍋 #ご飯を炊く #銅鍋でご飯を炊く #ご飯を炊く鍋

お正月の定番《牡蠣》

今年も例年変わらず、弟家族が年末に大量の牡蠣を送ってくれた。なかなか遠距離で会うことができないのだが、弟よ!本当に元気でいてくれてありがとうと、ここぞと感謝の念が湧いてくる。(牡蠣好きな姉!)そして「あーー、今年一年が終わり、新しい年を迎えるんだな・・・」と。

子どもの頃から牡蠣が好きだったかというと、そうではなく、カキフライは好きでも、酢牡蠣を美味しいと思って食べたことはなかった。

そんな牡蠣好きでなかった人が好きになったのは、多分故郷広島を離れたから・・・。とはいえ、作り手の夫は、そんなにたくさんは食べなくてもいいと話し、離れたらみんな好きになるものでもないようだ。

大量に送ってくれる牡蠣は、殻付きと剥き身の2種。

殻付きの牡蠣は、我が家の薪ストーブにオーブンが付いているので、トレーに牡蠣を並べて、そのまま庫内に投入。わざわざ炭を起こしたり、コンロ周辺が牡蠣殻で汚れるとかのないこの手軽さも、牡蠣好きへの拍車をかけたような気もする。

30分後ぐらいに覗くと、殻の蓋が数ミリ程パコッと空いていると食べ頃。殻開けのカトラリーを使って開けると、牡蠣がプリっとしていて、ここに柚やレモン、橙(だいだい)などを絞りかけて一口でパクリ。

柚ともレモンとも違う、”牡蠣×橙”。広島ならではの、この組み合わせが自分は一番気に入っている。(が、今はなかなか巡り会えないので、もっぱら柚子で堪能)

そういえば、この夏に帰省した時に、パタゴニア広島の店長とのお話で、牡蠣を養殖するための棒がプラスチックでできているため、マイクロプラスチック問題にもなっていると。浜辺でそのプラスチックの棒が漂流していると回収しているとか。店内では、そういったこともコーナーを設けて発信されていた。

好きな牡蠣が環境汚染の上に成り立っているとすれば、それは心苦しいこと。

最近ではこの棒も、また昔のように竹に戻している業者も出てきたとも話されていた。

 

緑青の対処方法

 出店時などでもたまに質問を受ける「緑青が出たら、どうすればいいですか?」

 緑青に対する不安感を持たれる方は多く、その緑青が出るせいで、銅は”厄介な素材””扱いが難しい特別なもの”として分類されていることも少なくないように感じています。

 確かに写真のように、我が家の銅にも緑青が出ることはあります。これは、銅のケトルの蓋として使っているもの。気がついたら、ちょっとした水ハネなのか、湿気からなのか、ぷつぷつと青くなっているのです。

 火にかける鍋で頻繁に使用しているものなどは、使用頻度が多ければ多いほど、緑青は出にくいです。揚げ物などに使う銅鍋も、出にくいですね。

いつもお伝えしているのは、緑青を出さないが一番の方法は、日々の暮らしで頻繁に使うことです!と。

 緑青を見つけた時には、傷が表面につきにくいもので、洗い落として使用します。

 洗いこするだけで落ちない場合は、キッチン用クレンザーを我が家では使用しています。キッチンまわりにあり、さっと使いやすいので・・・スチールたわしは深いキズが残るので、使用しないでください。

👆上の緑青が出たものをクレンザーで洗い落とした写真です。

 食器を洗うスポンジの裏の粗い方を使用してこすったのですが、少しキズが残ってしまいました。

が、これぐらいのキズなら、使用してまた銅の色が茶色になってきた頃には、さほど気にならなくなります。

 もし、これぐらいでも気になるようなら、水研ぎペーパーの#800以上のもので磨くか、金属磨きピカールなどで傷を目立たなくすることもできます。

 我が家では、馴染んでくれるぐらいのキズであれば、そこはおおらかに、あまり気にしすぎず使用しています。緑青を落とした周辺はピンク色になりますが、時間と共にこれもまた馴染んでくるでしょう。

 それにしても、銅の緑青って、美しい色だと思いませんか?

洗い落とす前に、自然にできてしまった青の発色にウットリして、それから洗い流しています。…とはいえ、道具としては、錆びない方がいいとは思うのですけど笑

鉄でいう赤サビが、銅でいう緑青です。

釜銅(かまど)PAN、どうぞよろしく

 我が家ではご飯は鍋で炊いています。「近いうちに炊飯に向く銅鍋を作りたいね」と言い出して、かれこれどれくらいの月日が経ったのでしょうか。。。

 今までも、揚げPANにぴったりの蓋を合わせてご飯を炊いていましたが、吹きこぼれ覚悟での使用でした。新作であり、定番としてご紹介する今回のものは、その吹きこぼれが極力ないように、上部に段差をつけて立ち上げたデザイン。蓋が中に入るかたちです。

品名の『釜銅PAN(以下かまどパン)』は、火で調理した時のような素材への熱の通りの良さや味のしみ具合の良さが、銅鍋の長所と重なるところからこの名前が湧いてきました。そして、かまどで使うお釜のように、火のある・使う暮らしの豊かさもイメージしました。

 そしてもちろん「炊飯だけではなく、煮物や汁物なども作りたい!」と、内側には錫引きを施してあります。これで、素材の変色を防ぐことができるので、銅鍋でコトコト煮たり、翌日、料理したものを入れたままも可能になりました◎

錫引きを長持ちさせるためには、使用するお玉やヘラは金属製のものよりも、当たりが柔らかな木製のものがおすすめです。

 Kanadeは、一から鍛金の手仕事で製作。本体の折り曲げる箇所は表裏両方に印をつけますが、表と裏で微妙に折り曲がるラインが変わることを頭に置いて、厚みを感覚でつかみながら成形していきます。銅板を少しずつずらしながら当てがねに当てて、一打一打鍛えていきます。

スタイリッシュなデザインではないかもしれない・・・・そこを目指していないから。笑

しかし手仕事でしか醸し出せないものが必ずあり、愛嬌ある佇まいの”かまどPAN”。和でも洋でも合うと思います。

すでに我が家では、ついつい手に取って使いたくなる愛着湧く道具です。

《 サイズ 》蓋込み*H170/w270 本体内寸*175/ h125 内容量2000ml ※IH電磁調理器では使用できません

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