修繕しごと3 〜大鍋錫引き編〜

冬越ししてしまった大鍋の錫引き。修繕の仕事は、たまに受けていますが、これだけ大きな鍋の錫引きを受けたのは初めてでした。

大きさだけでなく、重さもズッシリ。およそ10キロ!薬品を使い汚れを落とすなどの方法もあるのですが、それは大鍋が入る大きな容器でないことと、食の道具なのでできる限り薬品を使わずに作業を遂行したい。そうなると手間もかかります。手掛ける面積が広い上に、手作業なので輪をかけて時間がかかるというわけです。

でも、道具として長く使えるよう考えて作られたものであるのは作りを見ればわかり(この銅鍋はヘラ絞りで製作されたものでした)、それを更に使い続けたいという、料理で人を喜ばせることのできる人。自分が持っている技術でその橋渡しができるのであれば、それはとてもやりがいのある仕事だと思っています。

話は戻って、、、

なぜ冬越ししたかという言い訳を。

錫引きの作業は、完全に銅鍋の汚れ油分を取り除いた後に、熱した銅鍋の中に錫を入れて溶かし真綿で伸ばします。が、いくら銅鍋の熱伝導がいいとしても、これだけ大きな鍋だと表面の温度差がでやすい。温度差があると、錫を均一的厚さで伸ばせないのです。

スタジオは、冬場は極寒のため、火から遠い部分は温度が下がりやすい。

なので、気温が上がってきた春の、風がない湿度の低い日を狙って作業を行いました。

水洗いの後。

錫を全体に引き伸ばすことが出来ました。底には使い込んだ傷がたくさんあり、その傷をなくすために削ってしまうと銅の厚みが薄くなるため、傷が残っていても油分と汚れを取り除いた段階で錫引きしました。

そして、ここから“磨き”の大仕事が、、、。

次号に続きます!

今年もよろしくお願い致します

愛知県と長野県、そして岐阜県との県境であるこの場所の年越しは、久々に雪が舞いつもり、元旦の朝は雪化粧となリました。とても、綺麗で、こんなお正月もいいね〜と、朝からお雑煮とお酒の組み合わせ。子どもたちは、雪が降った方が外で遊ぶ時間が長く(もう、長男は中学生ですが、、)、ここ2、3年雪遊びができなかった分を取り返すよう。笑。

そんなゆったりとした元旦を過ごすことができました。(翌日は、すでに子ども達の友達が遊びにきて、少年4人が出たり入ったりにぎやかに♫)

そして、今年のKanadeー。イベント出店は、どのような感じになるのか、まだ予想もできない状態ですが、実は山の中の作業場でのワークショップを計画しています。

1〜3組の少人数で、ミニフライパンかミニ中華鍋を1日かけてじっくり作るワークショップを想像しています。お昼ごはんをはさんで、伝統工芸やものづくり、金属の話などもできるといいかと思います。

また準備できましたら、インスタやHPで告知していきます!

本年もどうぞお付き合いください✴︎✴︎

良い道具

久々の投稿となりました、、、

ずっといいお天気が続き、今年は秋の良さをいつもよりも長く感じることができているような気がします。

そんな秋、サバも脂がのってきておりまして、朝から”さば糠”を焼いてみたり。(さばぬかは、今命名〜笑)

弱火で焼いているので炎が写っていなくて、ヤラセのような写真ですが笑、朝のちょっとした切り身ぐらいのものは、我が家では卵焼き器で焼いています。

『え?臭いが残りそう、、』って思う人もいるかもしれませんが、焼いた後に熱湯を使いブラシでしっかり洗い、完全に乾燥させれば、そんなに臭いは気にならないのですよー。もちろん、人それぞれなので、気になるようなら少しの洗剤を使って洗ってください。日光消毒も良いと思います。

毎回しっかり洗剤を使い、銅表面の油をとってしまうと、そのほうが素材がくっつきやすく、使いづらいように思います。金属に油がしっかり馴染んでいる方が、使いやすいようです。

写真のように、我が家の卵焼き器も、こんな色に育っています。錫引きはせず、銅のままで実験的に使い始めました。

最初は、だし巻き卵もすぐに取り出さないと少々青さがついていましたが、今は油のコーティングで色もつかないように。見た目よりも使い勝手!油ガチガチではない、でも油が馴染んでる状態、これをキープしていきたいな〜

銅の卵焼き器もフライパンも素材を置く前に、割と強火でしっかり銅を温めることは一つのポイント。そこで、さらに魚くささも飛んでいくように思います。

そして、この鯖の焼き色を見て貰えばわかるように、焼きムラ(よく焼ける場所とあまり焼けない場所があること)が、本当に少なく、銅のものだとどこに素材をおいても銅の熱伝導が良いため、火の通りが本当に良いのです!

火加減は、何を焼くかにもよります。だし巻き卵は、割と強めで手際よく焼く方がふわっとするとか・・・

さば糠は、皮側は強めであとは弱火でじっくり焼きます。朝は、そうは言っても忙しいので、中火!

優れている道具は、活躍の場も広げて、どんどん使って欲しい。

だし巻き卵だけでなく、お弁当のおかずの温めや、少しだけの揚げ焼きにも我が家では使っています。

***さば糠recipe***

①魚の切り身4切れを用意します。洗って、水気をふく。できれば、うっすら塩をしておく。今回はさばでしたが、イワシなどですることも。

②米糠1.5cupに塩約大さじ1.5(塩が多ければ、その方が日持ちします。が、お好みで)と鷹の爪2本を適当にちぎり、ビニール袋のなかで混ぜる。

③その中へ切り身を入れて、全体にまぶす。

④袋の空気を抜いて、チルド室で保管。3日後から冷凍もできます。翌日から食べられますが、3日ぐらい経ってからの方が、発酵が促されます。切り身のままよりも、日持ちもしますよ。

 夏の必需調味料

長雨が終わったかと思えば、酷暑の夏。それでも、ようやく、すこーーし風が気持ち良かったり、朝晩は過ごしやすくなってきました。

でも、日中はまだ35度とか普通にある。

そんな残暑に我が家の夏の必需調味料を紹介します。2つご紹介するうちのまずは、”青唐辛子ペースト”

我が家は、家族揃って、辛い物好き!とはいえ、大人の口に合わせてしまうと、子どもにはコクで、そんな時、この青唐辛子ペーストを辛くしたいだけ足します。普通のスパイスカレーやタイカレー、麻婆ドーフやスープなどなど・・・これを入れると食欲も増してくるのです。

夏のお盆ごろになると、実家から、ほぼ毎年大量の青唐辛子を送ってくれるので、到着したら一部残して、あとはこのペーストに・・・

<作り方>  

青唐辛子をきれいに洗って、乾かす。乾いたら、ヘタを取って、フードプロセッサーで細かくする。それに、青唐辛子の重量の4〜5%の好みの塩を混ぜて瓶詰めをして出来上がり。

上記のものにゆずの皮を入れると柚子胡椒です。

でも、この時期、ゆずの皮は手元にないし、あとで混ぜるというのも一手間。Kanade店主は入ってない方が好きだというので、塩と青唐辛子のみで我が家は作っています。保存できるのも◎。

もう一つの調味料は、梅酢塩。

これは、熱中症対策としても、ぜひぜひお試しあれ!

実は我が家も今年初めて作ったのですが、そのまま舐めても美味しいのです。

これは、染めと焼き菓子工房のアンティマキさんhttps://www.facebook.com/AuntieMakiに教えていただきました。

<作り方>

梅干しを作ると出てくる梅酢に塩を混ぜて、天日で水分を蒸発させる。分量は適当に・・・

できた梅酢塩は想像通り、梅味。薄ら色も着きます。外仕事の時は、梅ジュースにこの梅酢塩をひとつまみ入れて、スポーツドリンクとして水分補給。

子ども達は、そのまま通りすがりに瓶に入れている梅酢塩をなめています(笑)

やったことはありませんが、これでおむすび作っても美味しそう。ドレッシングにも使えるかなとか。

ただ、梅を手作りしていないと梅酢ってなかなか手元にないですよね、、、こういう副産物ができるのも、手作りの良さだなーと思います。

他に、味醂を作ったときのみりんかすや、お醤油を作った時の搾かすなどもそう。

その副産物も余すことなく、大事に使えるようになりたいものです。ただただ、もったいないからというだけでなく、出来れば美味しく、ですね。

修繕しごと2 ーケトルー

豊田市美術館で年2回開催される”MUSEUM MARKET”のご縁で、ケトルの修繕をいただきました。

骨董屋さんで出会われたという、銅のケトル。さあ、使おうかと思ったら、注ぎ口の継ぎ目からの漏れが、、、💧💧

作業としては、漏れている箇所を見つけてそこを埋める・・・と想像されるかもしれませんが、注ぎ口を一旦外し、接着面を綺麗にします。ある時代のものだと、鉛を使用しているものもあり、もし使用しているようであれば接着面を見ればわかりますし、この時点で取り除きます。

このケトルも”もしや・・・”と思いましたが、使われていないようでした◎

ただ以前にも、注ぎ口を一度修繕したようで、その時のロウ付けに錫を使用していたよう。

錫は、人体に害がほとんどないと言われる金属で鍋やヤカンの内側に錫引きをしたりしますが、融点が231.9℃で金属の中では低く、空焚きすると溶けてしまう恐れがあります。このケトルも、錫でロウ付けしていたので、上記のように、空焚きで溶けて、そこから水漏れし始めたのではないかと思われました。

注ぎ口を外したケトルは、油分や汚れを綺麗に落とし、それから銀でロウ付けしました。銀の融点は961.8℃。少々空焚きをしたぐらいでは、溶けない!おそらく、これで大丈夫だと思います。

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